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CIAの対日工作 [昭和史]

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  *「CIA秘録」(ティム・ワイナー著 ニューヨークタイムス記者 文芸春秋刊)に拠る。

  CIA(アメリカ中央情報局)は、自国の国益のために世界中で活動する。
  日本では戦後どのような活動をしてきたのだろうか。

1 有末清三の利用
  アメリカ占領軍は、終戦時の日本の参謀本部で諜報責任者だった有末清三に目を付けた。
  有末並びにその配下の者は以下のような指示を受けた。
  ① 日本の共産主義者に対する工作
  ② スパイを北朝鮮、満州、サハリン、千島に潜入させ、情報収集すること。
  ③ 中国本土に侵攻して制覇したいという中国国民党の夢を支持し、台湾に日本人の有志を送り込むこと。

  有末らは活動資金として当時の金で1千万円を手にしたが、効果は殆どなかった。
  逆に、アメリカ側の情報が有末らを通じて、共産中国に流れていた。

2 児玉誉士夫の利用
  児玉は朝鮮戦争中に、アメリカ人実業家などと協力しながら、CIAの資金援助を受けて秘密工作を行っていた。

  米軍がミサイルの堅牢化に使われる希少戦略金属のタングステンを必要としていたため、CIAは児玉に日本軍の貯蔵所にあったタングステンをアメリカに密輸させた。

  児玉は自分の資産の一部を日本の保守的な政治家に注ぎ込み、それによってこれらの政治家を権力の座につけることを助けるアメリカの工作に貢献した。

3 保守政治家の支援
  CIAは以下の目的のために、保守政治家を金銭的に支援した。
  ① 占領終了後も、アメリカの影響力を引き続き保持する。
  ② 在日米軍の駐留を許容する意識を日本人の間に育む。
  ③ 日本に左翼政権が誕生する可能性を減らす。

4 岸信介
  岸はA級戦犯容疑者として巣鴨刑務所に3年間収監されていたが、釈放後はCIAの援助を受けて、政界のトップへの道を進んだ。
  岸が舵を取る新しい自由民主党は、自由主義的でも民主主義的でもなく、帝国日本の灰の中から立ち上がった右派の封建的な指導者たちを多くそのメンバーとしていた。
  岸は首相になり、日本の外交政策をアメリカの望むものに変えていく。
  岸はCIAと二人三脚で、アメリカと日本との間に新たな安全保障条約を作り上げていこうとする。
  アメリカは、日本に軍事基地を維持し、核兵器も日本国内に配備したいと考えていた。

  CIAと自民党との間で行われた最も重要なやり取りは、情報とお金の交換であった。
  アメリカ側は、将来性のある若手政治家との間に金銭による関係を確立した。
  彼らは力を合わせて自民党を強化し、社会党や労働組合を転覆しようとした。

  CIAの資金は、日本で自民党の一党独裁を強化するのに役立った。

5 資金援助の終了
  アメリカはそれが暴露された時の影響が大きいと考えるようになり、日本の政党に対する資金援助は1964年ごろに段階的に停止された。

 *その後について、この本には記載はないが・・
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