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「女性天皇論」 [現代社会]

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  朝日新聞社、2004年刊。
  朝日新聞の中野正志さん。

1 女性天皇容認論
(1)象徴としての天皇が何か男子特有の能力を要するならばならばまた格別、天皇の行為はすべて内閣の助言と承認とに拠るのであって、概して儀礼的、形式的な行為であるがゆえに、女帝において著しく困難もしくは不可能ということは見当たらない。

(2)天皇が大元帥として三軍を叱咤する、ということであれば男でないとふさわしくないということも言えるが、もはや天皇にそういう役割は求められていない。
  (女性の防衛大臣すら現れる時代である)

  戦争を放棄する平和国家の象徴として、女性天皇を排除しないと謳うことは国際的にも高評価を得ることになるであろう。

(3)女帝の否定を憲法違反と見る学者もいる。

2 側室制度
  日本の男子限定主義は、側室制度と一体の関係にあった。
  歴代の天皇は皇后のほか、妃、夫人、女御、更衣ら、多くの側室を持った。
  明治天皇は7人いた。
  明治天皇、大正天皇ともに側室の子である。

  昭和天皇の場合も、皇后が三人の女子を連続して生んだため、男子誕生を危ぶんだ人達が三人の名門出身の側室候補が選んだが、昭和天皇は一夫一婦制にこだわり、側室を拒絶した。

  雅子妃はそのキャリアを国際親善に生かしたいという気持ちを持っているが、男子のお世継ぎ誕生を期待する宮内庁は皇太子妃には男子の出産しか期待していない。

  しかし、側室制度が容認されない現代において、男子限定は早晩、難しくなる。

3 ヨーロッパの王室
  ベルギー、オランダ、ノルウェー、スウェーデンは完全に男女平等である。
  すなわち、性別にかかわらず、年長の子供が王位を継承する。
  イギリス、デンマーク、スペインは男子優先であるが、女子にも王位継承権が認められている。
  女性の王位継承権を認めない国はない。

  日本も、「万世一系の神のような存在」という虚構がもはや必要ないのであれば、女性天皇を否定する理由はない、
  しかし、万世一系をあくまでも主張する人達にとっては、女性天皇は許容できないものとなる。

4 天皇陵の真偽
  明治政府は、天皇を天照大神、そして神武天皇の御代以来続いている、世界に稀にみる存在という形での神格化を図った。
  神武天皇以来の古代の天皇すべてについて陵墓が確認されていることが、その存在、そして万世一系の継続の証拠とされた。

  しかし、陵墓の存在が注目を集めるようになったのは江戸時代以降であるが、どの陵墓がどの天皇のものであるかの判断については、疑わしいものが多い。
  初代神武天皇から第45代聖武天皇までをみると、すべての天皇について陵墓が特定されているが、最近の研究によると、そのうち特定が正しいとみられているのは2件のみである。
  12件は間違いであるとみられており、その他31件については不明となっている。

  宮内庁は、すべての陵墓を立ち入り禁止としている。
  初期の天皇が伝説上の人物で実際には存在していないことや、万世一系説が否定されることを恐れているのであろうか。

5 天皇の行う祭祀
  天皇が自ら執り行う祭祀は1月3日の元始祭など年12回あり、祭事も元日の四方拝から12月末の大祓に至るまで多岐にわたる。
  その他、歴代天皇の式年祭などのおびただしい臨時祭がある、
  多くの祭祀・祭事は万世一系説をもとに明治期に新設されたものだ。
  天皇にとっては、苦行に等しい神事の連続である。
  しかも、これは国民の注目を集めることの少ない天皇家の私事となっている。
  祭事で埋められた宮中暮らしの窮屈さを想像すると、同情を禁じ得ない。



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「楽しい縮小社会」 [現代社会]

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  筑摩選書、2017年6月刊。
  著者は、森まゆみさんと松久寛さん。

1 成長の限界
 日本の現状は、財政赤字、高齢化、人口減少、経済の停滞など問題山積だ。
 資源、環境の限界が現実的になりつつあり、成長は持続できない。
 毎年、数パーセントというように一定比率で増やすことは、増加の絶対量が年々増大することを意味する。
 生産に使うエネルギーや廃棄物も指数関数的に増えていくことになる。
 年2パーセント成長でも、経済規模は50年で2.7倍、100年で7.2倍になる。 
 破滅を避けて生き延びるためには縮小が必要だ。

2 人口減少
 社会を持続させるためには、生産力に見合った人口にするしかない。
 少子化も悪いことではない。
 現在の1億2千万人から、日本の広さと資源に見合う人口に戻していく。

 国の人口やGDPの多少よりも、個人の幸福度が重要。
 幸福度が高いと言われているヨーロッパ諸国の人口は、ドイツが8000万人、イギリスとフランスは6500万人、スウェーデンは1000万人。
 人口が減ると、日本ももう少しゆったりとした暮らしができるかもしれない。
 地価や家賃が下がれば、それだけ住みやすくなる。
 
3 エネルギー消費
 化石燃料はいつか枯渇する。
 再生可能エネルギーの利用も大切だが、一番大事なのはエネルギーをできるだけ使わない生活に切り替えることだ。
 日本の電力消費量は、東日本大震災のあと、12%も減少した。

 日本全体のエネルギー消費量の内訳は、工場が45%、運輸23%、オフィス・店舗18%、家庭14%となっている。
 例えば、以下の方法でエネルギー消費量は減る。
  ・退社時刻を早める(残業をしない)。
  ・終電時刻を繰り上げる。
  ・店舗の営業時間を減らす。

4 暮らしやすい縮小社会へ
(1)インフレは不要
 国はインフレにしようとしているが、国民にとっていいのは物が安くなり給料が上がること。
 物価が上がって給料が下がるのは最悪。
 一世帯当たりの収入は、1994年の664万円から2014年の541万円へ2割近く下がった。
 非正規雇用は全体の37%にまで上昇している。
 国民の生活を第一に考えるべきだ。

(2)オリンピックや万博
 オリンピックとか万博というのは成長初期のイベントであって、今の日本で多額のお金を使って何になるのか。
 オリンピックは、都市再開発の機動力になるどころか、壮大な無駄になりかねない。
 先進諸国では、オリンピック誘致に市民が反対し始めている。
 政治家は、ゼネコンと結託して大きな建物を作りたがる。

(3)軍備縮小
 国単位の軍備は持たない方がいい。
 軍隊は、侵略してきた敵と戦うものだと教えられているが、実際は自国民に銃口を向けて、国王や権力者を守る役割が大きい。
 軍隊を持つよりは、近隣諸国と仲良く付き合う方が良い。
 国単位では軍隊を持たず、とんでもない国が出てきたときのために国連軍を持つのが良い。
 軍隊は、相手が弱い時には攻め込むが、相手が強いと先に逃げる。

(4)食料
 軍備やエネルギーよりも、日本にとっては自給率が40%を切っている食料が問題だ。 
 日本は一人当たりの農地面積が大変少なく、食糧の増産が容易ではない。
 しかも、農業ではトラクター、農薬、化学肥料などの形でエネルギーを投入して作っている。
 石油が枯渇してくると、生産量が落ちる。
 漁業も多くの石油を消費している。
 海外からの食糧輸入も、途上国での人口爆発と石油資源の枯渇を想定すると、容易ではなくなる。
 人口の縮小は、食料確保の面からも必要だ。
 
5 縮小社会への方向転換
 戦後、大量消費、大量廃棄がもてはやされるようになった。
 広告会社の電通は以下のような戦略十訓を作り、人々の購買欲を煽るよう社員を叱咤した。
 「もっと使わせろ、捨てさせろ、無駄遣いさせろ、季節を忘れさせろ、贈り物をさせろ、セットで買わせろ、きっかけを投じろ、流行遅れにさせろ、気やすく買わせろ、混乱を作り出せ」

 国や企業は、経済成長がないとやっていけないと、必死に暗示をかけている。
 
 しかし、これからは成長から縮小への、社会の方向転換が必要だ。
 縮小はいいことだという常識をもっと広めるべきだ。
 経済成長期には当たり前だった「大量消費」、「使い捨て」を「もったいない」、「修理と再利用」に転換する。
 人生の楽しみや安心を、「金と物」依存から「人とのつながり」依存に転換する。


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「食いつめものブルース 3億人の中国農民工」 [現代社会]

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  日経BP社、2017年11月刊。
  著者は、ノンフィクションライターの山田泰司さん。

  上海など都会に戸籍を持つ人たちが、ただ同然で手に入れたマンションの再開発で日本円にして1億円もの大金を手にする。
  一方、農村に戸籍を持つ人たちは農村では満足な生活ができず都会にやってくるが、厳しい、最低限の生活を強いられる。

1 農民工
 農民戸籍のまま都市部に滞在する労働者のこと。
 全国で2億8千万人、中国の人口の五分の一は農民工だ。
 農民工の75%は中卒以下の学歴しかない。
 田舎にいても食べるのがやっとで、現金収入はほとんどない。
 都会に出て働くしかない。

 しかし、農民工の平均月収は3,275元(5万3千円)にしかならない。
 都会人がやりたがらない肉体労働や下働きをする。 

2 住環境
 廃墟同然のぼろ屋であったり、トイレどころか便器すらなく「馬桶(マートン)」という桶があるだけというように、住環境は劣悪である。
 上海など都会の物価は、彼らの収入に比較してとても高い。

 取り壊しが決まり、それまでの居住者が出て行った後に、そこに一時的に入居する家族も少なくない。
 家賃は格安であるが、言われたらすぐに出て行かなければならない。

 北京では地下室のアパートがあり、住人は百万人に達すると言われている。
 治安や防災面から問題があることから、法律上は認められていないが、なくならない。

3 上海への出稼ぎ
 上海への出稼ぎ農民工の多くは、河南省と安徽省の出身だ。
 上海とこれらの省との間の経済格差は大きい。
 河南省と安徽省を合わせた一人当たりの年間所得は29,932元(51万円)で、上海の約3分の1だ。

 上海人はこれらの出稼ぎ農民工を下に見る傾向がある。
 しかし、上海の人口2,400万人のうち、上海に戸籍を持つ人は1,400万人で、残りの1,000万人は上海以外の戸籍を持つ人達だ。
 上海人が少数派になる日もそう遠くはない。

4 留守家族
 2008年の調査では、田舎に残っている家族は、子供が2,000万人、妻が4,700万人、老人が2,000万人で、合計8,700万人に達する。
 子供は受験する場合、本籍地で受けなければならないので、田舎に残る。
 親は、子供の学資を稼ぐために、都会で出稼ぎに出ることになる。
 また、出稼ぎに行ったまま戻らず、育児放棄となるといった社会問題も発生している。

5 戸籍のない人たち
 過去の一人っ子政策の影響で、戸籍を与えられていない人が中国全体で1,200万人に達する。
 戸籍がなければ、学校に通えず、一部の乗り物にも乗れない。
 飛行機、高速鉄道、高速バスに乗るには、身分証の提示が必要だ。

 二人目の子供であっても罰金を払えば戸籍をもらえる。
 親が罰金を払えないと無戸籍になる。
 結婚していないシングルマザーの子供は一人目から罰金の対象となる。

 罰金の金額は地元の役人が対象家族の財産を調査して決める。
 日本円で百万円を超える場合もあるし、また、数万円で済む場合もある。
 役人にコネがあるとわずかな金額で済む。


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日銀の異次元緩和 [現代社会]

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 *以下を、一部、参考にした。
  「異次元緩和の終焉」
    日本経済新聞出版社、2017年10月刊。
    著者は、経済学者の野口悠紀雄さん。

1 異次元金融緩和政策
(1)日銀は、デフレからの脱却という旗印のもと、国債と日本株を買いまくっている。
 2018年3月末で、日銀の国債保有残高は416兆円。 
 国債残高1,049兆円の40%を占めている。

(2)日本株もETFという形で、24兆円を購入しており、日本株全体の4%弱に達している。
 多くの上場企業で、実質的に上位の株主となっている(ETFのため、表面には出ないが)。

(3)一方、物価の方は目標の2%上昇は、異次元金融緩和政策導入から5年を経過しているが、達成できていないため、異常な金融政策をずるずると続けることになっている。
 2018年3月の、日本全体の消費者物価上昇率は前年同月比1.1%にとどまっている。

2 物価と金利の上昇
(1)日銀が異常な金融政策を続けていても、日本経済は何とか平穏に保たれている。
 銀行や保険会社はゼロ金利あるいはマイナス金利に苦しめられてはいるが。
 また、一般の預金者も預金しても利息を得ることができず、高金利という甘い話に引っ掛かり大損をする人が出たりしている。

(2)しかし、このような状態で何らかの要因により、インフレに火がつくと止められなくなる。
 多くの企業が多額の手元資金を抱えており、また、中国の投資家は虎視眈々と投資機会を狙っている。

(3)インフレが亢進した場合、通常、金利が上昇する。
 これは、インフレを抑制するために、投資家の投資コストを上昇させ、投資を手控えるようにするため。
 また、金利が上昇傾向になると国債の価格が下落するため、国債の買い手が少なくなり、国債発行を円滑に進めるために、金利をさらに引き上げる必要が出てくる。

3 金利上昇の影響
(1)金利が上昇すると、以下の影響が出てくる。
  ① 為替レートが円高方向に進む。
  ② 円高や日銀によるETF購入の減少・停止などで、株価が暴落する。
  ③ 日銀や民間金融機関で保有国債に関して、多額の評価損が発生し、信用不安が発生する。
  ④ 国の利払いが増加し、財政が破綻する。

(2)このような状況で、国が、利払いや償還に見合うだけの新規国債を発行することは困難を極め、結局は日銀引き受けに頼らざるを得なくなる。
 国並びに日銀は、インフレをコントロールすることはできず、ハイパーインフレが消費者を襲うことになる。
 預金の価値は大きく減少し、一方、国や借金の多い企業は、債務の負担を大きく減らすことができるようになる。
 ハイパーインフレを抑えるため、厳しい財政支出削減策を実施することになる。

4 実施すべき政策
 日本経済の破綻を回避するため、以下の政策を実施すべき。
 しかし、インフレを生じさせるなんらかの要因が早期に発生した場合は間に合わなくなる可能性がある。

 ① 現在の異次元金融緩和策の即時停止
    停止に伴う、日本経済に対するマイナスの影響は少なくないが。
   (麻薬を使い続けるべきか、禁断症状があっても止めるべきか、という選択に似ている)

 ② 財政収支の改善
    支出が税収の倍にもなるような状況を早期に改善すべき。
    消費税を引き上げして無駄な支出をさらに増加させるよりも、宗教法人の優遇廃止や、無駄な医療の見直しなど、数兆円規模で財政収支を改善できる方策に目を向けるべきだ。

 ③ 外国人労働力の活用
    人口減少による経済の縮小は、問題の解決をますます難しくする。
    アジアの優秀な労働力を積極的に招き入れ、競争と活力のある経済を目指すべきだ。


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「怠惰を手に入れる方法」 [現代社会]

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  築地書館、2009年刊。
  著者は、アメリカの劇作家 ウェンディ・ワッサースタインさん。

 この際、人生の「ねばならない」を忘れよう。
 もっと一生懸命働か「ねばならない」、神を信じ「ねばならない」、もっと稼が「ねばならない」。

 健康や成功に輝く必要なんてない。
 輝くには働かなくてはならない。
 今この瞬間から、「輝く」ことに「ノー」と言える意思を持ってもらいたい。

 怠惰になれば大食いすることもなくなる。
 いつだって、食べようと思えば食べられるからだ。
 
 怠惰でありながら同時に高慢で、色欲満々ということなどありえない。
 怠惰にはまれば、野心など過去のものになる。

 社会によって植え付けられた「働かねばならない」という衝動を捨て去るために、2週間、強いて全く何もしない期間が必要だ。
 惰眠の状態から出た後は、創造的な気分になっているなら、何かしら生産的な仕事をしてもかまわない。
 しかし、あくまでも自分自身の欲求である場合だけで、外からの期待に応えるのは禁物だ。

 医者の言うことを真に受けてはいけない。
 医者たるものは一人残らず製薬会社のまわし者だ。
 降圧剤も抗うつ剤もホルモン剤も抗生物質も胃薬も、みんな投げ捨ててしまおう。
 怠惰になれば、そんな薬は何一つ必要ない。

 アルコールは、いくらでも好きなだけ飲んでいい。
 一日にコップ八杯は水を飲まなければいけない、なんて言っているのは医者なんだから、摂取する水分の量など気にすることはない。

 空っぽになった自分を発見する。
 自分の中にある空虚を見つめることこそが、生き残る唯一の道だ。

 たいていの宗教では、死後の豊かな生活を保障してもらうことが、現世でいい行いをする目的となっている。
 しかし、実は死後の世界などというものはない。
 天国もなく、当然、神もいない。地獄もない。
 来世のために頑張る努力は、今すぐにやめよう。

 怠惰の生活スタイルに感銘しないのであれば、それはあなたが希望を持ち、人間の可能性をいまもって心から信じている証拠だ。
 怠惰によって偉大な文明は生まれないかも知れないが、しかし、怠惰は文明を破壊しもしない。

 この世の中は、みんな頑張りすぎだよ。
 みんながみんな、よりよくなろうなんて頑張るから、全体のレベルがどんどん高くなる。
 
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「知られたくないウラ事情 『不都合な真実』」 [現代社会]

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  ぱる出版、2017年9月刊。
  著者は、神樹兵輔さん。

1 宝くじ
 配当金は50%以下。 
 宝くじの一等賞の当選確率は1000万分の1。
 東京都民全員が買って、一人だけが当たるという確率。
 買う人は、他の人は当たらないが、自分だけは運よく当たるかも知れないと思う。
 収益金は、総務省OBが天下っている公益法人などに流れる。
 (みずほ銀行も甘い汁を吸っており、取引先従業員に押し込んでいる。)

2 マスメディア
 民主党政権時に、特定のテレビ局に電波を独占させるのを止め、自由に経営に名乗りを上げられる「電波オークション制」を導入しようとしていた。
 国の財政が苦しい現在、諸外国が実施しているこの制度を実施すれば、電波利用料を現在の60億円から1兆円前後に増やすことができる。
 しかし、政権に復帰した自民党政権は、「電波オークション制」導入を見送りとして、テレビ局を喜ばせた。
 日本では、新聞社とテレビ局が系列化されているという特異な形になっており、テレビ局だけではなく、新聞社も政権批判がしにくくなっている。

3 地方議員
 日本には1,788の地方自治体があり、地方議員数は33,529人もいる。
 年間報酬総額は3,350億円で、一人当たり平均約1,000万円。
 海外では、地方議員はボランティアで、名誉職。
 日本では、報酬のほかに政務活動費を受け取り、それの流用がメディアをにぎわす。
 期末手当や政務活動費を加えると、年間収入が2,000万円を超える議員も少なくない。
 これだけのお金を使っていても、有権者が地方議員の活動を実感することはほとんどない。

4 生命保険
 日本は、一人当たりの年間生命保険支払額では、ダントツの世界第一位。
 一世帯当たりの年間生命保険料払い込み額は38.5万円(2015年度)。
 大手生保の場合、払い込まれる保険料のうち、将来の保険金支払いに充てる部分(純保険料)は35%だけ。
 (しかも、寿命が延びているので、純保険料からも余剰が出ているはず)
 残りの65%は、保険会社の利益や事務費となる。
 生命保険を販売するセールスマン(セールスレディ)、代理店、銀行などへ多額の手数料が支払われている。
 こうした販売手数料は、契約後2年間は保険料の40~50%、その後も10%程度支払われる。
 販売員は、販売手数料の多い商品を売ろうとする。
 保険会社は、たくさん売った販売員を海外旅行に招待したりする。

5 コンビニ
 フランチャイズのオーナーが、土地や建物を本部に借りてもらう場合、粗利益の50~79%は手数料として本部にとられる。
 しかも、商品廃棄コストは費用に含まれないため、粗利益が膨らみ、オーナーの手取りはますます少なくなる。
 オーナーが夫婦で年中無休で働いても、年収1千万円を大きく下回る。
 しかも、繁盛しているということになると、近くにほかのコンビニができる。

6 弁護士
 弁護士業界は、消費者金融に対する過払い利息の返還でバブル旋風が吹き荒れた。
 払い戻しとなった利息額の数十パーセントを弁護士手数料として徴収する。
 弁護士事務所は、テレビで大々的に宣伝して、顧客を集めている。

 弁護士の数は、法科大学院の開設もあって、年々増加している。
 開業しても仕事が少なく、年収数百万円という弁護士もいる。

 過払い利息返還訴訟のあとは、公正証書遺言ビジネスで儲けようとしている。
 ぼけ老人を抱える家族に「遺産の独り占め」を推奨する。
 弁護士は、公証人と結託し、いかがわしい公正証書を作成する。

7 歯科医
 多くの歯医者さんは、あまり儲かっていない。
 年収数千万円の歯医者さんよりは、年収数百万円の歯医者さんの方が多い。
 理由は・・
 ① 歯科医師数が相当、過剰になっている。
 ② 子供の虫歯が少なくなっている。

 多額の学資、多額の歯科医院開設費を費やして開業しても、患者さんが来ない。
 このため、何とか収入を増やそうとする。
 ① 「親知らず」はすぐ抜く。
 ② インプラントを勧める。
   (インプラントは、自費治療であり、1本で40~50万円儲けることができる。)


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「男性という孤独な存在」 [現代社会]

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  PHP新書、2018年1月刊。
  著者は、橘木俊詔さん。

1 社会の変容 
  明治、大正、昭和の時代は、ほとんどの人が結婚する、離婚しない、安定した家族といったことが特徴的な社会であった。
  しかし、平成に入ると、結婚しない人が増え、離婚は増加し、家族の安定は崩れ、性の自由化が進んで、単身者間の性交渉、既婚者の不倫などが増加するようになった。

2 結婚しない人が増えている
  理由は以下の通り。
 ① 性への関心と行動に関して二極化の傾向が強く、特に、最初から女性に近づかない男性が増加している。
  女性は、本能として出産の希望があるので、男性を待っているのであるが、なかなかうまく進まない。
 
 ② 日本が格差社会に入ったことにより、所得格差が拡大し、所得が低くて結婚できない人が増えている。
  特に日本では、男性に結婚・恋愛の経済負担がかかることが多いので、主に男性がこの問題で悩んでいる。

 ③ 家族を持たなくても人生を楽しむ手段が多く出現してきた。
  また、他人との付き合いが苦手という人が増えた。
  人間関係で気をつかうよりも、一人で楽しむとか、あるいは同性同士の気楽な付き合いを好む人が増加している。

 ④ 働く女性が増え、所得のある女性に結婚への希望度が低下した。
  また、経済力を得たことにより、女性の男性に対する要求が高くなった、

3 離婚が増えている
  離婚を言い出すのは圧倒的に女性が多い。
  これだけではないが、考えられる原因としては・・
 ① 夫の働きすぎ。
  残業が多く、しかも、飲み会などで、帰宅がさらに遅くなり、家事の手助けをする余裕もなく、妻の不満が溜まる。

 ② 働く妻が増え、一人で働いて生活はできるので、離婚に踏み切ることができるようになってきた。

4 家族から嫌われる
  夫、父親は、妻や娘から、以下の理由で嫌われる。
 ① たばこの煙、酒臭さ、男の放つ特有なにおいなどにより、生理的な嫌悪感を持つようになる。
  娘の場合、父親との対話がないことや、父母の仲がよくないのを日頃見ていることが、父への不潔感につながってしまう。

 ② 深夜までの飲み会や休日のだらだらとした生活ぶりを見て、妻は軽蔑の念を抱く。

 ③ 自分は何もしないのに、家事のやり方や子供の教育に関して口を挟む。

5 男が弱くなった
 なぜ、男が弱くなったか?
 ① 生理学的に、男性の精子が弱くなった。
 ② 家長としての父親・夫の役割が希薄になってきている。
 ③ 経済的に豊かになり、がむしゃらに働く気が弱くなり、何事にも消極的になった。
 ④ 男性が優柔不断になり、決断力が低下し、他の人の意見に従う傾向が強まった。
 ⑤ 自分の思い通りにならないと、他人のせいにして、泣き言を並べる男が増加した。

6 これからは婚外子(結婚していない男女の間に生まれた子供)が増える
  欧米では、婚外子が急増している。
  (2008年で、スウェーデン54.7%、フランス52.6%、イギリス43.7%、アメリカ40.6%)
  この比率は、多くの国でここ三十年ほどで急上昇している。

  それに対して、日本の婚外子の比率は2.1%と低い。
  その理由として考えられるのは・・
  ① 婚外子は冷たい目で見られることが確実な社会であったので、多くの人がそれを避けようとした。
  ② 妊娠中絶がかなり普及していたので、望まれない妊娠には中絶がなされた。
  ③ 母親一人で子育てするのが大変な時代が続いた。

  欧米諸国では、婚外子を積極的にサポートしている。
  フランスは、PACSという制度を設けた。
  これにより、異性ないし同性のカップルが税や社会保険に関して夫婦並みの権利を享受できるようになった。
  婚姻よりも規制が弱く、片方の申し出だけでカップル関係を解消できる。

  日本でも、従来の観念にとらわれない、新しい形態の男女の関係、家庭の形態が模索される必要がある。
  そうした中で、婚外子も次第に増加していくものと思われる。

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「『未解』のアフリカ」 [現代社会]

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 勁草書房、2018年1月刊。
 著者は、石川薫さんと小浜裕久さん。

1 ヨーロッパの侵略
 16世紀以降、アフリカは、鉄砲や爆薬を持っていなかったため、奴隷貿易という惨劇に会った。
 また、金や象牙など、豊かな資源に恵まれていたため、ならびに、ヨーロッパに比較的近かったため、ヨーロッパ各国に蹂躙され、その植民地となってしまった。
 
 ヨーロッパを中心に書かれた世界史では、アフリカ大陸は暗黒の大地だ。
 ヨーロッパ人は、アフリカ人を奴隷にしてもよいとする理由とするため、アフリカ人を未開の野蛮人であるとした。
 しかし、鉄砲や爆薬の力で、アフリカ、アメリカ新大陸、中近東、インド、そして東南アジアの人々を殺戮し、植民地化したヨーロッパ人の方が野蛮人だ。

2 アフリカの交易と王国
 アフリカ大陸には、かって他の大陸と同じように「普通の」国が栄えていた。
 交易も盛んであった。

 スマトラ(インドネシア)商人は、アフリカ南東部の人々がつくる鍛鉄を海岸線の通商都市から仕入れてインドに売るという三角貿易で栄えた。
 アフリカ人、インド人、アラブ人などの商人も、インド洋を行き来して、交易をおこなった。

 サハラ砂漠も、点在するオアシスを結んで、北側と南側をつなげる隊商のルートが何本も走っていた。
 サハラ砂漠の南側には、金や象牙があった。
 砂漠の北部には、生きるために不可欠な岩塩が掘り出されていた。
 また、地中海地方の象嵌細工、インドの繊維製品、中国の陶器なども持ち込まれていた。

 ナイル川上流にあったクシュ王国では、紀元前500年頃に製鉄が始まった。
 また、現在のナイジェリア、ガーナ、マリなどの地域でも製鉄が行われ、鉄器が使用されていた。
 鉄器の使用は、農業の生産力を高め、食料に余裕を与えていた。

 8世紀から13世紀にかけて栄えたガーナ王国は、サハラ南部の交易を抑え、通商及び関税がその財政基盤を支えていた。アフリカ西部には、そのほかマリ王国やソンガイ王国も栄えたが、次第にヨーロッパの侵略を受けるようになった。

 15世紀、スペインを支配していたイスラム系住民が戦いに敗れ、モロッコに逃げ延びた。
 彼らは、鉄砲を持ち、モロッコを支配し、さらには資源が豊富なマリ王国やソンガイ王国を侵略していった。

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3 奴隷貿易
 また、奴隷狩りと奴隷貿易が、アフリカの労働力を奪った。
 15世紀から19世紀にかけた400年間で、アメリカ新大陸に連れ去られたアフリカ人は少なく見積もって1000~1200万人と推計されている。

 故郷で拉致されてから積込港まで歩かされる途中で、また大西洋上の船の中で死亡したアフリカ人は、合わせて数百万人に上ったとみられる。
 新大陸に無事到着しても、過酷な労働により、多くの奴隷は若死にした。
 平均年齢は26歳であった。 
 このため、さらにアフリカから奴隷として人々が送られる必要があった。

 多くの若者を失ったアフリカは、経済活動が停滞した。
 イギリスは、イギリス、アフリカ、新大陸との間での三角貿易で、膨大な富を蓄積した。
 (イギリスからアフリカへ銃、火薬、繊維製品など、アフリカから新大陸へ奴隷、新大陸からイギリスへ砂糖、香料、たばこなど)
 アフリカで作られていた綿製品や鉄製品は、イギリスからの製品により駆逐されてしまった。

4 広大なアフリカ
 アフリカは広い。
 面積は3,037万平方キロメートルで、ロシアの1.7倍、アメリカや中国の3倍、EC(欧州連合)の7倍である(日本の80倍)。

 そこに暮らす人々も多様である。
 アフリカには約1,000の言語がある。
 アフリカには、日本のような単一言語の国はない。
 例えば、南アフリカ共和国には11の公用語がある。

5 アフリカの疲弊
 アフリカは15世紀以降、以下の要因で疲弊した。
 ① 奴隷狩りによる人的資源の簒奪
 ② 植民地時代の富の収奪
 ③ 列強による民族・部族を無視した領土の分割
 ④ 欧米大国の身代わり戦争
 ⑤ エイズ・結核・マラリアなどの蔓延

 いまだ、紛争が絶えず、また伝染病もなくならない。
 また、アフリカ諸国の所得水準はいまだ低く、経済成長率も3~4%の国が多く、高い経済成長を遂げているとは言えない。

 アフリカでは、天然資源に恵まれている国が少なくない。
 先進国からの経済援助も行われている。
 しかし、いつまでも石油や一次産品あるいは経済援助に依存し続けていては、持続的な経済発展は見込めない。

 天然資源に恵まれていることが、逆に、経済成長にとりマイナスになっていると言える。
 農業も含め自律的な産業を育てる経済援助が必要だ。


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「不当逮捕 築地警察交通取り締まりの罠」 [現代社会]

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  同時代社、2017年12月刊。
  著者は、ジャーナリストの林克明さん。

  東京新宿区で寿司店を営む夫婦が築地市場での仕入れを終えて帰ろうとしたところ、夫婦の乗用車の前に立っていた交通取り締まりの婦人警察官二人が、「ここは法定禁止エリアで、駐車違反だ」と告げた。
  朝8時頃であった。
  あたりの道は、仕入れのためにやってきた車がたくさん駐車していた。
  いつもの風景である。
  路上に放置駐車している車を取り締まっていたら仕入れ作業がはかどらないため、築地市場と築地署との間で、杓子定規な交通取り締まりはしないという協定があった。
  ただし、観光客の車は原則駐車禁止であった。

  婦人警官が駐車違反を告げたとき、運転手役の奥さんは運転席に座っていた。
  仕入れから戻ってきた男性(ご主人)は、婦人警察官に以下の内容のクレームをした。
  ① 仕入れの車がたくさん止まっているのに、なぜうちだけ?
  ② 運転手が座席にいる。
  ③ もう20年も、同じように駐車して、何も言われなかった。

  婦人警官(A)は、駐車禁止の道路標識にある「貨物の集配中の貨物車を除く」という表示を示して、「貨物車はいいけど、乗用車はだめ」と男性に告げた。

  男性は、「集配中」と「仕入中」とは意味が違う、などとクレームを続けたので、特に婦人警官(B)が怒りを爆発させ、尋常ではない興奮をするようになった。
  婦人警察官(B)は「暴行されている」と警察署に緊急通報した。
  けたたましいサイレンが鳴り、何台もの警察車両が現場に駆け付け、男性は後ろ手に手錠をかけられ逮捕された。

  逮捕容疑は公務執行妨害罪の現行犯であり、そのまま築地警察署に連行されて、警察官に暴行をふるったという虚偽の自白を強要され、否認すると19日間、拘留された。
  築地署で対応したのは、主に暴力団員などを取り締まる組織犯罪対策課であった。
  尋問した警察官は、「正直に自白しないなら、ずっとここにいてもらう。店がつぶれたって知らないよ」と言ったり、「明日の新聞は、寿司名店の主人が婦人警官に暴行、となるよ」などと言って脅した。
  
  奥さんも朝9時ごろから築地署で取り調べを受け、「主人が婦人警官に暴行した」という内容を含む調書にサインするよう強要されたが、奥さんはサインを拒否し、午後4時40分になってようやく解放された。

  逮捕の翌日、男性の奥さんは、紙を持って目撃者を探した。
 「暴行なんてなかったよ。いきなり逮捕はひどいね」という証人が三人見つかった。

  逮捕された男性は、翌日、夕方まで東京地方検察庁の女性検察官の取り調べを受けた。
  その後は1時間ぐらいの取り調べが2~3回あっただけ。
  警察官の逮捕を正当化するような自白調書を書かない限り釈放はできないというスタンスであった。

  逮捕から16日目に、警察官から検事の提案として、『「障害」を「暴行(防衛)」に変え、相手に障害を負わせなかったということにするからサインして』という話があったが、男性は拒否した。

  男性は19日間の拘留ののち、釈放された。

  夫婦は、東京都(警視庁)、国(検察庁、裁判所)を相手取って、国家賠償請求の裁判を起こすことにした。 
  裁判は、決着がつくまで9年1か月を要した。

  裁判では、夫婦ならびに婦人警官2名の、合計4名の証人尋問が行われた。
  暴行を受けたと主張した婦人警官(B)の証言は矛盾に満ちたものであった。
  裁判所はその後、裁判官を異動で交代させた。
  新しく担当となった裁判官は、「暴行はなかった」と話していた目撃者4名を証人尋問することを認めなかった。
  さらには、警察や検察が保有している証拠書類の提出命令を却下した。
  新しい裁判官は、判断に必要な情報を得ようともせずに、裁判を結審させようとしているかのようであった。

  夫婦は、婦人警察官二人を含む築地署の関係者6名を、虚偽告訴罪で東京地検に告訴した。
  しかし、東京地検は一切の捜査を行うことなく、不起訴の判断を下した。

  夫婦は、裁判官が変わったので、婦人警察官二人の再尋問を申請したが認められず、夫婦の再尋問だけが行われた。

  2016年3月、被告東京都に240万円の支払いを命ずる判決が出された。
  夫婦の勝利であった。
  判決は、二人の婦人警察官の証言が虚偽であることを認めた。
  しかし、築地署の取調官や検事の責任は一切認めていなかった。
  原告側、被告側ともに控訴したが、東京高裁は2016年11月、控訴を棄却し、一審判決が維持された。

  東京都や国を相手として勝訴判決を勝ち取ることができた要因は・・
 ① 調書の精査と尋問で、警察側の矛盾を暴露した。
 ② 目撃者4人を確保し、協力を得ることができた。
 ③ 裁判官忌避という強い態度に出たことにより、裁判の雰囲気が変わった。
 ④ 支援者らが傍聴支援してくれた。
 ⑤ 原告の夫婦二人の強い意志があり、被害者として考えられる法的手段を次々に行使した。
  
  
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岩波書店と中国 [現代社会]

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 本年1月から販売されている、岩波書店の「広辞苑」での中国と台湾の関係に関する記載に批判が出ている。

 問題となっているのは以下の点。
 ①「日中共同声明」の説明で、「戦争状態終結と日中の国交回復を表明したほか、日本は中華人民共和国を唯一の正統政府と承認し、台湾がこれに帰属することを実質的に認め、中国は賠償請求を放棄した」と、台湾が中国に帰属するとの立場をとった。

 (ただし、「台湾」の説明では、「49年国民党政権がここに移った。60年代以降、経済発展が著しい」ということで、特に台湾が中国の一部であるとの説明はない。)

 ②「中華人民共和国」のところで、同国の地図を掲載しているが、台湾を「台湾省」と表示し、同国の一部としている。
 
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 ちなみに我が国の外務省のインターネットサイトに掲載している中国の地図では、台湾を中国の一部であるかのような表示はしていない。

 台湾政府は、広辞苑のこうした記述に猛反発している。
 一方、中国は岩波書店の対応を歓迎、称賛している。

 岩波書店は、伝統ある出版社で、これまで批判精神を堅持していたはず。
 それがなぜ、人権無視で、言論の自由を欠いた中国に肩入れすることになったのだろうか。
 親日の台湾を見捨てるのはなぜだろうか。

 雑誌「選択」の最新号に掲載されている『中国に傾倒する「岩波書店」』という記事によると、以下の事情があるという。

 理由は、同社の業績不振。
 2000年度に250億円あった売上は、2016年度には150億円にまで減少している。
 2012年度には赤字に転落し、給与カットとリストラが行われた。

 こうしたなか、同社は中国市場で活路を開こうとしている。
 日本語教育書籍や電子書籍の販売を始めており、北京第二外国語学院大学の院長が、同社の歴史認識を絶賛し、同社の書籍や電子版の学術データの活用を表明しているとのことである。

 また、同社は、中国共産党中央宣伝部が実施する「中国を認識する」という宣伝プロジェクトの日本側パートナーに選ばれている。
 なお、同社の現在の編集局部長は、かって東方書店という中国寄りの出版社に勤めていたということである。

 以上が、「選択」の記事の内容であるが、これからは岩波書店だけではなく、他の出版社あるいは新聞社やテレビ局でも、お金の力により、中国の影響力が強まるということが考えられるのだろうか。


 *広辞苑に掲載されているロシア連邦の地図も不可解。
  全くの独立国である、ベラルーシ、ウクライナ、モルドヴァの3か国をロシア連邦の地図に記載している。
  何らかの意図があるのだろうか?

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